ペリカンズが優勝したら結婚するブログリターンズ

NBA、特にニューオリンズ・ペリカンズについてメインに書いています。

ペリカンズ オフシーズンの動き(随時更新)

※日付は日本時間で書いていきます

 

6月3日 

ストレングス&コンディショニングコーチのジェイソン・シュマーリンがInstagramにて退団を発表。ペリカンズには7年間務めていた。

 

6月5日

某ペリカンズファンがプロポーズに成功した。タイムラインがお祝いモードに。控えめに言って爆発四散してほしいところ。

 

6月17日

HCのスタン・ヴァン・ガンディの解任を発表。選手との関係性に緊張があると報じられていて、特にイングラムとは上手く行かなかったそう。SVGは5年契約の1年目だった。

後任候補には選手育成と選手との関係性で高い評価を得ているテレサ・ウェザースプーンAC、ペリカンズに10年以上在籍しロンゾやイングラムなどのシューティングの向上に一役買ったフレッド・ビンソンAC、バックスのチャールズ・リーAC挙げられているが、
ウェザースプーンに関しては球団社長のデビッド・グリフィンが同日のインタビューで「時期尚早」と否定。


6月23日

ドラフトロッタリーが行われ、ペリカンズは10位指名権を獲得した。引いたのは球団副社長のスウィン・キャッシュで、結果が発表された時のリアクションが話題となった。

 

7月23日

ウィリー・グリーンをヘッドコーチに採用すると公式発表。

 

7月27日

傘下Gリーグチームのチーム名がバーミンガム・スコードロンに決定。2021−22シーズンから参入する。

 
7月28日

ウィリー・グリーンHC就任記者会見。

 

7月29日

マーベリックスからの53位指名権をシクサーズにトレードし、2Mの現金を獲得した。正式発表済。

 

7月30日


ドラフトで10位でスタンフォード大のザイアー・ウィリアムズを指名した。


35位でアラバマ大のハーバート・ジョーンズを指名した。


40位でベイラー大のジャレッド・バトラーを指名した。



8月1日


ロンゾ・ボールに14.359936M、ジョシュ・ハートに5.236739MのQOを提示。2人は制限付きFAとなる。


ディディ・ロウザダのチームオプションを破棄し、1.689065MのQOを提示。制限付きFAとなる。

 

8月5日 

マイク・ダントーニがコーチングコンサルタントに、ジャロン・コリンズがアシスタントコーチに就任。 

 
8月7日

グリズリーズ、ホーネッツとの3チーム間でトレードが成立。

放出

  • エリック・ブレッドソー
  • スティーブン・アダムス
  • ウェス・アワンドゥ
  • ザイアー・ウィリアムズの交渉権(10位)
  • ジャレッド・バトラーの交渉権(40位)
  • 2022年の自前1巡目指名権(ロッタリープロテクト、プロテクトがかかった場合は2022年と2024年の2巡目指名権を代わりに譲渡する)
  • 2022年のレイカーズからの1巡目指名権
  • 現金

獲得

  • ヨナス・バランチュナス
  • デボンテ・グラハム(サイン&トレード)
  • トレイ・マーフィー3世の交渉権(17位)
  • ブランドン・ボストンの交渉権(51位)

また、ペリカンズはこのトレードで17.073171MのTEを作成した。


8月8日

クリッパーズとの間でトレード成立。

放出

  • ブランドン・ボストンの交渉権(51位)

獲得

  • 2022年のキングスの2巡目指名権(プロテクト)
  • 現金

 

8月9日

ブルズとの間でトレード成立

放出

  • ロンゾ・ボール(サイン&トレード)

獲得

  • トマス・サトランスキー
  • ギャレット・テンプル(サイン&トレード)
  • 2024年2巡目指名権
  • 現金

8月11日

トレイ・マーフィー3世と契約。


8月17日

ディディ・ロウザダ、ビリー・エルナンゴメスと再契約。ハーバート・ジョーンズと契約。

 

8月20日

ジョシュ・ハートと再契約。ホセ・アルバラード、ドールトン・ホムズと2way契約。

 

10月14日

ザイオン・ウィリアムソン、ジャクソン・ヘイズ、ニキール・アレクサンダー・ウォーカーの4年目のチームオプションを行使。カイラ・ルイスJrの3年目のチームオプションを行使。

 

10月21日

ヨナス・バランチュナスとの契約延長に合意。

 

グリズリーズとホーネッツとのトレードの内訳

こんにちは。

先日グリズリーズ、ホーネッツとトレードが行われましたね。


それぞれ別のタイミングで速報が出たのですが、最終的にはペリカンズ公式が3チームのトレードと発表しました。


また速報の時点ではホーネッツにウェス・アワンドゥを送るという内容はありませんでした。

 

 


何故わざわざ3チームにする必要があったのか、何故ウェス・アワンドゥを追加する必要があったのか、それを解説していこうと思います。

 


◯トレードの全容

ペリカンズ獲得

  • ヨナス・バランチュナス
  • デボンテ・グラハム(サイン&トレード)
  • トレイ・マーフィー3世の交渉権(2021年17位)
  • ブランドン・ボストンの交渉権(2021年51位)
  • (17.1Mのトレード例外)

ペリカンズ放出

  • エリック・ブレッドソー
  • スティーブン・アダムス
  • ウェス・アワンドゥ
  • ザイアー・ウィリアムズの交渉権(2021年10位)
  • ジャレッド・バトラーの交渉権(2021年40位)
  • 2022年1巡目指名権(自前、ロッタリープロテクト)
  • 2022年1巡目指名権(レイカーズから)
  • 現金

グリズリーズ獲得

  • エリック・ブレッドソー
  • スティーブン・アダムス
  • ザイアー・ウィリアムズの交渉権(2021年10位)
  • ジャレッド・バトラーの交渉権(2021年40位)
  • 2022年1巡目指名権(レイカーズから)

グリズリーズ放出

  • ヨナス・バランチュナス
  • トレイ・マーフィーの交渉権(2021年17位)
  • ブランドン・ボストンの交渉権(2021年51位)
  • タイラー・ハービーの交渉権(2015年51位)

ホーネッツ獲得

  • ウェス・アワンドゥ
  • 2022年1巡目指名権(ペリカンズ、ロッタリープロテクト)
  • タイラー・ハービーの交渉権(2015年51位)

ホーネッツ放出

  • デボンテ・グラハム(サイン&トレード)

 

...とても多いですね。


ただ今回はトレードのサラリー合わせについてなので、交渉権や指名権、現金はスルーして契約下にある選手のみ考慮します。


他チームの獲得放出も一旦忘れましょう。

 

◯契約下にある選手とそのサラリー

※計算に支障はないので少数第二位以下を四捨五入しています

 

獲得

  • ヨナス・バランチュナス(14M)
  • デボンテ・グラハム(10.9M)

放出

  • エリック・ブレッドソー(18.1M)
  • スティーブン・アダムス(17.1M)
  • ウェス・アワンドゥ(1.8M)

 

契約下にある選手のみにするとだいぶすっきりしました。


トレードを行う際には大体サラリーを合わせる必要があるということをご存知の方は多いと思いますが、具体的には以下の表のようになります。

f:id:PelicansChampionship:20210808223501p:plain


ペリカンズはタックスラインを超過していないので、放出選手のサラリーによって受け取ることのできる金額が異なります。


では、このトレードが成立するか計算してみましょう。


放出額計:37M
獲得額計:24.9M

 

...そうです。減っています。

トレードではサラリーは増える方には上記のように制限はありますが、減る方に制限はありません。

つまりこれで成立、といきたいところですが、もう少し細かく見ていく必要があります。


選手が複数人絡むトレードの場合、処理の内訳を変えることができます

例えば、

①ブレッドソー↔バランチュナス
②アダムス↔グラハム、アワンドゥ


のように分解することができます。



分解する場合もそれぞれがサラリー合わせのルールをクリアする必要があります。

 

この例だと両要素ともサラリーが減っているので問題ありませんね。



総額でサラリーが釣り合わないが、分解するとそれぞれでサラリーが釣り合うというケースも稀にあります。


しかし今回のトレードは、総額で釣り合っているにも関わらずペリカンズは処理の分解を行っています。

それはなぜか、を解説する前に触れておかなくてはならないものがあります。トレードの全容のところにも書いたトレード例外です。

 

トレード例外(以下TE)はいわゆる商品券のようなもので、その金額分までの選手をトレード・ウェイバーで獲得できるというものです。


例えば5MのTEがあれば、5Mまでの選手を獲得できます。


TEどうしやTEと選手のサラリーを合算することはできませんが、1つのTEで複数人の選手を獲得することは可能です。


TEは、トレードで単体で放出した選手のサラリーが受け取ったサラリーより多かった場合、その差額という形で手に入ります


例えば、

20Mの選手↔15Mの選手
→5MのTEを作成

30Mの選手↔15Mの選手、10Mの選手
→5MのTEを作成


といった感じです。

放出選手が複数人だとTEを得ることはできません。

またTEはトレードの日から1年間有効です。

説明が長くなってしまいましたが、ペリカンズは今回のトレードで処理を分解することで17.1MのTEを獲得しました。



内訳は

①ブレッドソー(18.1M)、アワンドゥ(1.8M)↔バランチュナス(14M)、グラハム(10.9M)
②アダムス(17.1M)→”何もないところ”(0M)

となります。

①をそれぞれ合計すると18.1M+1.8M=19.9M↔14M+10.9=24.9M

表に当てはめると

f:id:PelicansChampionship:20210808223501p:plain

19.9×1.25+0.1=24.975

最大24.975M受け取れることができるので、バランチュナスとグラハムをブレッドソーとアワンドゥだけで受け取るという処理を行うことができます。


そして残ったアダムスはというと、”何もないところ”に放出されます。


処理を分解した結果、アダムスの対価がなくなった形になったということですね。


対価がないので17.1Mが0Mと交換されたという扱いになり、アダムスのサラリー分がまるまるTEとなったのでした。

 
既にお気づきかもしれませんが、アワンドゥの1.8Mがなければこのような処理にするのは不可能なのです。


アワンドゥがいなかったとしたら、

 

①ブレッドソーをグラハムとトレードして7.2MのTEを作成
②アダムスとバランチュナスをトレードして3.1MのTE作成

 

という処理になっていたことでしょう。

 

このトレードにアワンドゥが含まれた理由は以上です。

 


ではなぜ3チームである必要があったのでしょうか。

別々にトレードを行っていたとしたらどのような処理になっていたかを見てみましょう。

 

◯グリズリーズとのトレード

①17.1Mのアダムスで14Mのバランチュナスを獲得し、3.1MのTEを作成。

②18.1Mのブレッドソーを何もないところにトレードし、18.1MのTEを作成。

...一見この方が大きなTEを作成できて良いように見えますが、問題は次です。

 

◯ホーネッツとのトレード

ホーネッツとはアワンドゥ↔グラハムの構図にしたいところですが、もう一度この表を見てみましょう。

f:id:PelicansChampionship:20210808223501p:plain

アワンドゥのサラリーは1.8M、グラハムのサラリーは10.9M。
そうです。全然釣り合っていません。

 

ではどうするかというと、先程グリズリーズとのトレードで作成した18.1MのTEをグラハムの獲得に使わなくてはなりません。

①18.1MのTEでグラハムを獲得、TE残高7.2M

②アワンドゥを何もないところにトレード、1.8MのTEを作成

 

となってしまいます。

同じ内容なのに3チームにまとめることでペリカンズが大幅に得するということです。不思議ですね。


各チームのフロントオフィスはこのような複雑な計算を常に行い、最善を尽くすことを目指しています。

このトレードはそんなフロントオフィスの凄さが分かる良い例だったのではないでしょうか。

ペリカンズは本当にカイル・ラウリーを狙っているのか?

引用元:

www.bourbonstreetshots.com

 

※この記事は件のトレードが報じられる少し前に書かれたものです。

 

ドラフトの日はもうすぐで、FAももうすぐだ。

7月29日が近づいて来るにつれ、インターネット上のあらゆる場所から噂が押し寄せて来る。

今回は、いくつかの主要なメディアが報じた2つの噂について書いていこうと思う。

1つはカイル・ラウリーをFAで獲得したいと思っているということ、
もう1つはそのためのキャップスペースを確保するために、10位指名権を使ってエリック・ブレッドソーをメンフィス・グリズリーズにトレードしサラリーダンプをしようとしているということだ。

これらの噂を事実と仮定し、深堀りしてみよう。


トレードの仕組み

 

前述したように、ペリカンズはドラフト前のこの期間中にカイル・ラウリーへの関心を公にしていた。


問題は、それを実現するキャップスペースがないことだ。


ペリカンズがFAになる選手(ロンゾ・ボール、ジョシュ・ハート、ジェームズ・ジョンソン、ビリー・エルナンゴメス、ジェームズ・ナナリー)全員のバード権*1をリナウンス*2したとしても、捻出できるキャップスペースの上限は13.586708Mだ。


カイル・ラウリーは高齢の選手ではあるが、ペリカンズに13.5Mで移籍することはありえない。

ここでグリズリーズの出番だ。

グリズリーズは、ジャスティス・ウィンズロウのチームオプションを破棄し、その他FAになる選手をリナウンスすれば、選手を放出することなくエリック・ブレッドソーの18.125Mの契約を吸収することができるキャップスペースを生み出せる。


ペリカンズはこの寛大な行為への見返りとして10位指名権を送り、代わりに17位指名権と小さなアセットを得ることとなるだろう。


ブレッドソーを完全に放出することで、ペリカンズのキャップスペースは10位から17位になることの減少分を考慮した上で33.031083Mになる(実際はアダムスとバランチュナスの差額分が加わり36.104254Mとなった)。

これはカイル・ラウリーと2〜3年の契約を結ぶのに十分な金額だが、問題はラウリーがどのぐらいの金額になるかだ。

ニューオリンズのようなマーケットはFAを獲得するために余分に支払わなければならず、コンテンダーでない場合はなおさらだ。

ラウリーは、シクサーズやヒートなどのコンテンダーを含む複数のチームに求められることとなりそうだ。

ペリカンズがラウリーと契約するにはいくらが必要なのか、作成したキャップスペースを考慮しても見通しはあまり良くない。

控えめに見積もり、初年度27Mで獲得できるとしよう(筆者は27Mで獲得できるとは思っていない)。

この場合、ペリカンズには約6Mのキャップスペースと、約4.9MのルームMLE*3が残される。

どちらもあまり大きな影響を与えるような契約は期待できないだろう。

 

トランザクションはどのように行われるか

 

f:id:PelicansChampionship:20210727203617p:plain


私はペリカンズがカイル・ラウリーを獲得するというアイディアがとても好きだ。


だが私からすると噂されているトレードでは、ラウリー獲得のコストが大きすぎる。

10位指名権を失うことは、ロンゾ・ボールをただで失うことに比べたらまだ小さなことだ。

ペリカンズはトレードデッドラインでロンゾを動かさなかった。

これはロンゾを残留させるか、サイン&トレードで見返りを得るかということを見越していたからのはずだ。

キャップスペースでラウリーを獲得するとなると、ロンゾを見返りなしで失わなければならなくなるということを覚えておいてほしい(ロンゾのバード権をリナウンスする必要があるため)。

さらにフルMLE(約9.5Mの例外条項)は他チームのFAを加える主要な手段であるため、これを失ってしまうのも痛い。

昨年、サンズはフルMLEを使用しジェイ・クラウダーと契約することができた。
クリッパーズはサージ・イバカだ。


これらの損失は、35歳のラウリーにオーバーペイをするにはあまりにも多すぎるのではないか。

 

カイル・ラウリーを獲得する最善の方法は、ラプターズとサイン&トレードをすることだ。

例えば、ブレッドソーと将来の1巡目指名権をラプターズに送り、ラウリーを獲得するというトレードだ。

このルートだと、ペリカンズは10位指名権、ロンゾ・ボールのバード権、ジョシュ・ハートのバード権、フルMLEを失わずに済む。

ロンゾのサイン&トレードでラウリー獲得に費やしたアセットも回収できるかもしれない。

このような選択肢があるということは、グリズリーズとのトレードはラウリーをメインターゲットにしたものではないと考えられる。


ラウリーでなければ誰か

 

もしペリカンズがグリズリーズとのトレードでブレッドソーのサラリーダンプを行う場合、いくつかのことが起こる。

まず、前述したようにペリカンズはやろうと思えば最大で33Mのキャップスペースを生み出すことができる。

しかし、ペリカンズがロンゾの残留を希望したり、先にサイン&トレードしたりするとこの数字は小さくなる。


仮にロンゾと初年度18Mの契約を結んだ場合(つまり27Mのキャップホールドがなくなった場合)、FAに使えるサラリーは15〜16M(実際は18〜19M)程度となる。

このレンジで契約できる可能性のあるFAは以下の選手たちだ。

  • エバン・フォーニエ
  • ラウリ・マルカネン
  • ケリー・ウーブレ
  • ケリー・オリニク
  • パティ・ミルズ
  • ダグ・マクダーモット

またペリカンズはこのレンジに収まる選手を、選手の放出なしでトレードで獲得することができる。

ジョー・イングルス、マーカス・スマート、マリク・ビーズリーなどがそれに該当する。

このように、ペリカンズはラウリーの獲得に踏み切らないほうが多くの選択肢がある。

ロンゾがより低いサラリーで契約すればこの金額はさらに増える。

すると私のお気に入りのターゲットであるティム・ハーダウェイJrやダンカン・ロビンソンと契約できる可能性が出てくる。

だがペリカンズにはさらに大きな選択肢を与える方法がある。


ブレッドソーをグリズリーズにトレードするとして、その目的がキャップスペースを得ることではなくブレッドソーのサラリー分の額である18.1MのTE*4を生み出すとしたらどうだろうか。

この場合のメリットを考えてみよう。

  1. TEは獲得してから1年間有効。つまり、例えば2月にTEの金額に収まる選手を獲得したいと思った場合、それができるということだ。一言でいえば柔軟性だ。

  2. ロンゾのバード権、ハートのバード権、フルMLEを残すことができる。ロンゾと再契約を結ぼうが、サイン&トレードをしようがTEには影響はない。

  3. ペリカンズにはニコロ・メッリ放出の際に獲得した3.897436MのTEがあり、これを使用しグリズリーズの選手(グレイソン・アレンやブランドン・クラークなど)を受け取ってもブレッドソーで生まれるTEの金額が減ることはない。

  4. マイルズ・ターナー、ボグダン・ボグダノビッチ、テリー・ロジアー、ジョー・ハリス、OG・アヌノビーなどの選手を引き取ることができる。
    トレードしたチーム側にはその選手分のTEと、見返りとして指名権などを得ることができるというメリットがある。

  5. 前述したハーダウェイJrなどのFAを獲得する際に、このTEを用いてサイン&トレードにさせることができるが、これを行うと元所属チームにそのサラリー分のTEが発生し、さらには指名権などの見返りも得られるので、元所属チームにとっては非常に良い選択肢の1つとなる。

 

まとめ

 

カイル・ラウリーのような選手の魅力は明らかで、数年はハイレベルなプレーができる可能性がある。

しかし、ラウリーを獲得するならグリズリーズを通るべきではない。

ペリカンズがグリズリーズと真剣に話し合ったのであれば、本当のターゲットは別にあると考えるのが自然だろう。

ドラフト順位を7つ下げてでもハーダウェイJrやダンカン・ロビンソンのようなシューターを獲得できるチャンスを作ることはペリカンズにとって価値のあるチャンスであり、飛びつくべきだ。

ペリカンズが柔軟性を犠牲にしてまでラウリーに固執しているとは思えない。

しかしデビッド・グリフィンは、昨年のアダムスのようにMLEやタックススペースの柔軟性を失ってまで特定の選手に固執したことがある。

全てがラウリーのためである可能性もないわけではないが、サイン&トレード以外でラウリーを追求するのは間違いであることを十分に分かりやすく説明できたと思う。


いかがでしたでしょうか。

少し難しい話でしたが、ラウリーをキャップスペースで獲得するとかなりコストがかかるという話でした。

管理者もラウリーのための動きと思っていましたが考えが変わりました。ロンゾ再契約も十分にありえますね。

お読みいただきありがとうございました。

 

 

 

*1:その選手とサラリーキャップを超えて再契約することができる権利

*2:バード権を放棄すること

*3:キャップスペースを使った後に使える例外条項

*4:トレードエクセプションの略称。放出した選手のサラリーより獲得した選手のサラリーが少ない場合にその差額分のTEを得ることができる。TEの金額までの選手をトレード、ウェイバーで獲得することができ、トレード日から1年間有効。

おこめのペリカンズとの出会い

こんにちは。

今回はおこめさん(https://twitter.com/riceinmyvain?s=20)ペリカンズとの出会いについて書いていただきました。


はじめまして。おこめといいます。

普段は鳥類ファンとして、ATLとNOPの若手チーム二足の草鞋をしながら、たくましくなる若手を見て、口の端を地の果てまで伸ばすくらいにんまりと笑いながら、半ば道楽のように楽しんでいる次第です。

 

また、現在Twitterのほうで選手インタビューについてまとめていたりもしますが、メディアデーが来る頃にはチームのバンキシャ:オコメ・パワーとして何かしらペリカンズファンの方に楽しんでいただければとも思っている次第です。

 

さて、長くなった余談は恐らくカットされまくっていると信じて本編へ進んでいきましょう。

 

皆さんのペリカンズの入り口はどこだったでしょう。

CP3?AD?ホリデー?あるいはザイオン、もしくはイングラム、ロンゾ、ハートからやってきたという方もいらっしゃるかもしれません。

 

私の入り口はといえば、アレクシス・アジンサでした。

誰だそいつと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、彼は所謂ジャーニーマンで、ペリカンズにやってくる頃には既に7つ、8つのチームを挟んでいるような選手でした。

 

私が彼を知ったのはNBAのゲームでたまたま彼を引き当てたという運命的()な出会いでした。

ちなみにその縁で出会ったシュルーダーによって、私は若手たちと歩くという世界を必然的に歩くことになったのですが、まぁ、それは余談ですね。

 

ゲームでは地味にいいスクリーンを入れ、得点源ではないですが、相手を引きはがすのにはもってこいの選手という印象が私の中にはありました。

実際の彼の印象で言えばパッとしない、サラリー的にはトレード案にぶち込むとちょうどいい、ケガがちな選手でいまいち評価がしにくいなど、様々な意見があるかもしれませんが、私は彼のぬりかべみたいなスクリーンと意外と打てるミドルレンジ、愛嬌のある顔に何故か引き寄せられてしまいました。

 

今にして思えば、(これはどっちの鳥のチームもそうですけど)よくこの理由だけで今までファンをやってこれたなというのが率直な印象です。

あの頃チームにいたアロンゾ・ジー、ティム・フレイジャー、オメル・アシク、ジョーダン・クロフォード、イアン・クラーク。みんな元気でやっているでしょうか。


なんなら一番最初に名前を挙げたアジンサもNBAを去り、1年フランスのチームに帰ってから、その後の行方を私はつかめませんでした。

彼が元気にしているか、気になってしまいます。誰か彼の行方を教えてください。

 

すっかり記憶の薄れてきている彼らに私のペリカンズのきっかけは詰まっています。

イングラムみたいにサイズのあるSFはいなかったし、派手で見るものに訴えかけるようなかっこいい勝ち方をするチームでもなかったですが、Won’t Bow Down-不屈の精神が骨の髄まで染みついたこのチームがプレーオフに滑り込んだ時はものすごくうれしかったのを覚えています。

 

現在、プレーオフからは少し遠のいてしまいました。

だからといってあの頃がよかった、今は大したことない。などとつまらないことを言うつもりはありません。

あの頃なかった、まるでペリカンの羽を伸ばしたような腕の長さとサイズを持った若くてユニークすぎる選手たちには気持ちを揺り動かされる場面が多々あります。


ニューオーリンズにFAなんかいかない、スーパースターは来ない。何度下を向いても、最後には上だけ見てきた彼らの背中を見て、このチームを恥ずかしいだなんて思うことは何一つないと信じています。

羽を伸ばしたペリカンは、不屈の精神でようやく飛ぶ時が来たのです。

また、来シーズン彼らと、彼らを囲う最高のファンたちと出会えるのを楽しみにしています

 

メディアデーで、またお会いいたしましょう。


おこめさん、ありがとうございました!

管理者に負けず劣らずユニークな出会いでしたね。

 

pelicanschampionship2.hatenablog.com

 
インタビュー翻訳を得意としているおこめさんは、きっとメディアデーで活躍してくれるでしょう!


アジンサは首のタトゥーが良いですよね。

...

 

【和訳】2021年オフシーズンにまつわる10の質問

引用元:

www.espn.com

 

(現地7月12日に書かれた記事です)

 

NBAチャンピオンはまだ決まってないが、他の28チームはドラフトとその数日後に始まるFA期間(ドラフトは現地7月29日、FAは現地8月3日から)に向けて既にオフシーズンモードに入っている。

 

カワイ・レナードはクリッパーズに残るのか、レイカーズはどうやって3人目のスター選手を獲得するのか、次はどのオールNBAプレイヤーがトレードされるのか...

これらは、今オフに答えが出るかもしれない。

これらのような注目されている事柄を質問形式で10個にまとめてみた。

 

 


 

 

2021-22シーズンのサラリーキャップは新型コロナウイルスの影響を受けていますか?

 

ほとんどのプレーオフの試合でファンの来場者数はほぼ定員であるにもかかわらず、NBAはパンデミックによる経済的な打撃を受けている。

その結果、サラリーキャップは今シーズンから3%増である112.1Mになると予測されていると関係者はESPNに語った。


増加幅が小さいことは、リーグ全体の支出に影響を与える。

ESPNは、今オフキャップスペースがあるのはホーネッツ、ヒート、ニックス、スパーズの4チームのみと予測している。

2017年は15チーム、2018年は9チーム、2019年は14チームにキャップスペースがあった。

マーベリックス、ラプターズ、ブルズもこのグループに加わる可能性があるが、そのためにはそれぞれティム・ハーダウェイJr、カイル・ラウリー、ラウリ・マルカネンを諦める必要がある。


サンダーは最大で36Mのキャップスペースを作ることができるが、大きなトレードエクセプション(27.6M〜9.6M)を持っており、これらを維持するためにサラリーキャップをオーバーしているチームとして振る舞うことになるだろう。

 


 

 FAが最も多いポジションはどこですか?

 

今オフのFAの人材は平均的だが、層が厚いのはPGだろう。

クリス・ポールはサンズと再契約あるいは契約延長をする可能性が高いが、それでも市場にはスタータークラスのPGが多くいる。


カイル・ラウリー、マイク・コンリー、ロンゾ・ボール(制限付きFA)、スペンサー・ディンウィディー、デニス・シュルーダー、レジー・ジャクソン、ケンドリック・ナン(制限付きFA)、デボンテ・グラハム(制限付きFA)、キャメロン・ペインだ。

特にラウリーとシュルーダーの動向は、他のガードたちにドミノ効果をもたらすだろう。

例えば、ラウリーがヒートと契約し、シュルーダーがブルズと契約した場合、スターターPGが欲しくてかつお金を用意できるチームはニックスとマーベリックスだけとなる。

レイカーズはシュルーダーの代わりに9.5MのフルMLEを使うか、サイン&トレードで選手を獲得することとなるだろう。

 

また、デマー・デローザン、ハーダウェイ、ノーマン・パウエル、ダンカン・ロビンソン、ダグ・マクダーモット、ジョシュ・ハート、ケリー・ウーブレJr、ゲイリー・トレントJrといったウイング陣も、キャップスペースのあるチームから関心を集めそうだ。

 


 

クリス・ポールのサンズとの再契約は有力か?

 

ファイナルが終わった後、ポールは44.2Mのプレイヤーオプションの進退を決めなければならない。

行使しないのであれば2年間の契約延長(Over−38ルールのため最大2年間しかできない)をするか、FAになるかどちらかだ。

もしFAになったとしてもサンズと再契約を結ぶのが有力だ。

サンズは、他チームと比べて長い年数(他チームは3年、サンズは4年。こちらもOver−38ルールのため)と金額を提示できることに加えて、FAが最も重要視する2つの項目である短期的(長期的にも)に優勝を狙えるロスターと、オフコートでの生活の質を兼ね備えている。

ニックスは、ポールの元エージェントであるレオン・ローズが球団社長を務めているので名前が挙げられるだろうが、ニックスのロスターはサンズのロスターと比べるまでもないだろう。

ポールは現役生活で総額300M以上を稼ぎマックス契約も3度結んだが、より良い契約を結ぶよりも優勝を目指すことの方が重要という時期に来ているはずだ。



 

カワイ・レナードとクリッパーズはどうなりますか?

 

2年前のオフシーズンは、レナードの去就が決まらなかったことによってオフシーズンが一時的に停滞した。

最終的にクリッパーズと契約を結んだが、2021年にプレイヤーオプションが含む契約だった。

2021年になるとレナードのNBAキャリアは11年目となり、マックスサラリーはサラリーキャップの35%となるため、プレイヤーオプションを付けたのはビジネス的な駆け引きによるものといえるだろう。

FA期間になれば、レナードが短期契約を結んだのがビジネス的な理由によるものなのか、クリッパーズ以外の選択肢を模索する前提だったのかが明らかになるはずだ。

もし後者であれば、レナードは今オフで最も魅力的なFAとなり、ふたたびオフシーズンを停滞させる可能性がある。

 

レナードに最も高い金額を提示できるチームはクリッパーズだが、過去にはスパーズやラプターズの契約を断っている。

もしレナードが市場に出るとしたら、ニックス、マーベリックス、ヒートなどが候補に挙がるだろう。

 

ニックスには39Mのキャップスペースがあるが、マーベリックスとヒートが普通に契約を結ぶためにはサラリーダンプを行うこと必要がある。


ヒートの場合はロビンソンとナンを含む全てのFAをリナウンスし、ドラギッチとイグダーラのチームオプションを破棄することで29Mのキャップスペースを作ることができる。


マーベリックスの場合はハーダウェイをリナウンスし、コーリー=ステインのチームオプションを破棄し、リチャードソンをトレードするかプレイヤーオプションが破棄されれば34Mのキャップスペースを作ることができる。



 

レイカーズには何ができますか?

 

今オフレイカーズがレブロン・ジェームズやアンソニー・デイビスと組む3人目のスター選手を獲得することはほぼないだろう。

 

レイカーズはサラリーキャップを超えており、自チームからFAになる選手と再契約をする以外の選択肢は限られている。

自チームからFAになるのはシュルーダー、カルーソ、ホートン=タッカーの3人だ。

この3人と再契約を結ぶと、ラグジュアリータックスの対象となり、残りのロスターを5.9MのミニMLEとミニマム例外条項で埋めることとなる。

シュルーダーを放出し、カルーソとホートン=タッカーと再契約し、ハレルがプレイヤーオプションを破棄した場合でも使用できるのは5.9MのミニMLEに制限されることとなるだろう。

 

サイン&トレードという選択肢もあるが、143Mのハードキャップとなるため、レイカーズはハレルに加えてクズマかコールドウェル=ポープの放出が必須となる。

クズマの3年39M、コールドウェル=ポープの2年17Mの契約を引き受けてくれるチームはあるのだろうか?

 

例えば、ネッツにクズマと22位指名権放出してディンウィディーというのはどうだろうか?
クズマの13Mは、ネッツの多額のラグジュアリータックスをさらに増やしてしまう。

デローザンはレイカーズにとって良い補強になるだろうが、スパーズはコールドウェル=ポープ、クズマ、22位指名権で満足するだろうか?

サイン&トレードで選手を獲得するとレイカーズはカルーソやホートン=タッカーを失うことになり、ミニマム契約でその穴を埋めることとなるだろう。

 

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 次にトレードされるオールスターは誰ですか?

 

直近3年のオフシーズンには、それぞれ3人のオールスターがトレードされている。

2020年のクリス・ポール、2019年のアンソニー・デイビス、2018年のカワイ・レナードだ。

2021年にそういった選手が現れるかは分からないが、もしいるとしたらデイミアン・リラード、ブラッドリー・ビール、ベン・シモンズが候補となるだろう。

ブレイザーズのGMニール・オルシェイは、リラードの将来はポートランドにあると断言している。

 

デイムと私はいつも会話をしているんだ。
デイムの幸せはいつも勝利を中心に回っている。
その最終的な責任は我々フロントオフィスがチームをまとめることだ。
デイムはポートランドを離れたくない、トレイルブレイザーとして引退したいと思っていて、そのことを関係者にも伝えているんだ。

 

来シーズン、ブレイザーズがカンファレンスファイナルに出場した2019年に結んだ4年176.3Mのスーパーマックス延長契約の1年目を迎える。

ブレイザーズは直近2シーズン、いずれもファーストラウンドで敗退している。


今シーズン多くの逆境を乗り越えてプレーオフの出場を果たしたウィザーズだが、トミー・シェパードGMは、ロスターに変化が必要だと考えている。

しかしウィザーズはサラリーキャップを超えていて、ラグジュアリータックススペースは10Mしかなく、イシュ・スミス、ハウル・ネト、ロビン・ロペス、アレックス・レンがFAになりベンチが薄くなる可能性があることを考えると、変化は容易ではない。


ビールは、2022年にNBAキャリア11年目となるため、10月1日からサラリーキャップの35%の契約延長を結ぶことができる。

36.4Mのプレイヤーオプションを取り消して2022−23シーズンからの4年の延長の場合、初年度は40.5Mで総額は181.5Mとなる。

 

ウィザーズがビールに契約延長で提示できる金額は、2022年のオフににキャップスペースを持つチームが提示できる金額よりわずかに7M多いだけだ。

契約延長を結ばず2022年のオフにFAになれば、契約延長より総額で54M多い金額をウィザーズは提示することができるので(ラリーバード例外条項が使えるため)、ビールが契約延長を断ったとしてもそれは退団を望んでいるというわけではない。

 

しかしそうなるとウィザーズはフランチャイズの運命を左右するような決断に迫られることとなる。

FAになる可能性があるということは見返りなしでビールを失うリスクがあるということだ。

そのリスクを冒してでもビールをキープするのか、はたまたトレードするのか。

 

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ベン・シモンズは、ホークスとのプレーオフシリーズで大失敗をしたばかりであり、トレードしようとしても不利な立場となるだろう。

シモンズはオフェンス面での欠点はあるものの、直近2シーズンではオールディフェンシブファーストチームに選出されており、まだ25歳にもなっていない。

シモンズの契約は残り4シーズンで147M残っている。

ESPNのエイドリアン・ウォジナロウスキー記者は、シクサーズがシモンズをフランチャイズの中心的存在として維持することを約束していると6月下旬に報じていた。

 


 

2018年のドラフト指名選手の契約延長の総額は1000Mを超えますか?

 

1年前、ジェイソン・テイタム、バム・アデバヨ、ドノバン・ミッチェル、ディアーロン・フォックスに代表される2017年のドラフト指名選手たちの契約延長の総額は1000Mを超え、NBAレコードとなった。

この記録は早速今オフに破られるだろう。

ディアンドレ・エイトン、ルカ・ドンチッチ、トレイ・ヤング、シェイ・ギルジャス=アレクサンダー、マイケル・ポーターJrだけで860Mに到達することが予想される。

この5人がマックスルーキー延長を結べばそれだけでNBAレコードとなる。

さらにミケル・ブリッジス、ケビン・ハーター、コリン・セクストン、ドンテ・ディビンチェンゾ、マイルズ・ブリッジス、ロバート・ウィリアムズ、ジャレン・ジャクソンJrを加えれば、1200M以上となることが予想される。

 


 

FAで話題にあがらないワイルドカードのチームはありますか?

 

グリズリーズはFAでもトレードでも大きな動きをすることができる。

グリズリーズはジャスティス・ウィンズロウの13Mのチームオプションをどうするかについて、決断に迫られている。

 

もしグリズリーズがオプションを行使するならば、今オフはサラリーキャップを超えているチームとして動くこととなり、破棄するならば22Mのキャップスペースを生むことができる。

サラリーキャップを超えることを選択した場合、13人の選手との継続性に加え、1巡目指名選手を追加することとなる。


健康なジャクソンと選手育成のみでプレーインを避けることができるのだろうか?

もしグリズリーズがそのような保守的なアプローチを取った場合、来年のオフシーズンに大きな問題に直面するだろう。

ジョナス・ヴァランチュナス、カイル・アンダーソン、タイアス・ジョーンズ、ウィンズロウ(チームオプションを行使した場合)は2022年にFAとなる。

また、今オフのジャクソンとグレイソン・アレンの契約延長のことも考えなければならない。

 

グリズリーズの好むやり方ではないが、アンダーソン、ブルックス、ウィンズロウ、複数の1巡目指名権(9個持っている)をパッケージにオールスターを獲得するということもできる。

リスクは高いが、「プレーオフチーム」からコンテンダーになれる可能性の高い動きになるだろう。

 

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目立たないが注目すべきFAはいますか?

 

リショーン・ホームズとダグ・マクダーモットだ。

ホームズは、キングズの2シーズンで88試合にスターターで出場し、平均13.5得点、8.5リバウンドを記録した。

2年契約だったため、キングスが提示できる初年度のサラリーの上限は10.7Mで、これは他チームがフルMLEで提示できる金額よりわずかに1.2M多い金額だ。

ホーネッツはコディー・ゼラーとマリク・モンクが移籍すると20.5Mのキャップスペースが生まれ、かつセンターを欲しがっているチームだ。


マクダーモットは、平均13.6点、FG%53.2、eFG%63.2、3.4リバウンド、ORTG110.5のキャリアハイを記録した。

またORPMでは全スモールフォワードで6位にランクインしている。

オールスターブレイク以降はFG%56.1、3P%41.5を記録した。

ペイサーズはラグジュアリータックススペースが11Mであり、マクダーモットと再契約を結ぶとタックスラインを超えてしまう。
 


 

 他に注目すべきポイントはありますか?

 

  • ジョエル・エンビードがシクサーズと4年190Mのスーパーマックス契約延長を結ぶ可能性がある
  • ケビン・デュラント、ジェームズ・ハーデン、カイリー・アービングはネッツと契約延長を結ぶのか?
  • ペリカンズのFAでの選択肢
  • ジョン・コリンズの制限付きFA
  • ウォリアーズが5.9MのミニMLEとミニマム例外条項でベンチを再構築すること
  • ケビン・ラブの将来について、チームUSAはトレード価値を高めるのか

 

【超意訳】10位指名権を使った4つのトレード案

引用元:

theathletic.com

 

ペリカンズが今オフに大きなプレッシャーを抱えていることは周知の事実だ。

ペリカンズはザイオンのNBA最初の2シーズンとも勝率5割に届かなかったので、大胆な動きをすることが予想される。


まずはその一歩としてサンズのACであるウィリー・グリーンをHCにすることが必要だと考えられている。


そして10位指名権をどう活用してロスターをアップグレードさせるかに注目が集まっている。


今年のドラフト候補生は優秀な選手が多くいるがペリカンズとしてはベテランロールプレイヤーを獲得したいと考えているようだ。

そこで4つのトレード案を考えてみた。

 

クリーブランド・キャバリアーズ

ペリカンズ獲得:コリン・セクストン、トーリアン・プリンス

キャバリアーズ獲得:エリック・ブレッドソー、10位指名権、35位指名権、40位指名権

もしペリカンズがロンゾを手放すことになったら新しいPGを積極的に探すだろう。

セクストンはペリカンズのタイムラインに合っていて、ザイオンやイングラムと噛み合うはずだ。

セクストンはオンボールとオフボールの両方で効果的で、キャバリアーズではなかなか勝てなかったので勝利するために必死にプレーするだろう。

問題は来シーズンセクストンを引き止めるためにどれだけの金額を払うかだ。
仮にロンゾと同じ程度の金額を支払うとした場合、果たしてロンゾより良いといえるのだろうか?

またセクストンの代理人はザイオンと同じCAAグループであることも注目に値するだろう。


管理者コメント:流石に無理じゃね?

 

サクラメント・キングス

ペリカンズ獲得:バディ・ヒールド、39位指名権

キングス獲得:スティーブン・アダムス、ウェス・アワンドゥ、10位指名権

 

ヒールドはペリカンズで57試合プレーをし、カズンズのトレードの際にキングスへと放出された。

ペリカンズは即戦力を期待してヒールドを指名したが、NBAに慣れるまでに時間がかかった。

現在ヒールドはNBAで優れたシューターの1人であり、直近3シーズンで少なくとも270本のスリーを決めている。ペリカンズで1シーズンに250本以上のスリーを決めた選手は1人もいない。

昨シーズンのペリカンズのスペーシングを考えると、ヒールドを獲得することでザイオンをオープンにすることが遥かに簡単になるだろう。

ヒールドはザイオンとイングラムと比べると少し年上だが、残り3年のちょうどよい金額の契約だ。

ヒールドのために10位指名権を放出するのは少しもったいないように思えるかもしれないが、 ペリカンズがシューティングの強化を切望していることを考えると非常に理にかなっているといえるだろう。


管理者コメント:いいと思いま!


オーランド・マジック

ペリカンズ獲得:テレンス・ロス、ウェンデル・カーターJr、33位指名権

マジック獲得:エリック・ブレッドソー、10位指名権

 

セクストンやヒールドほどのインパクトはないが、ペリカンズがオフシーズンに掲げた目標を達成し、選手層を厚くできるトレードだ。

マジックならブレッドソーの契約を引き受けることは問題ないはずだ。

カーターはコートを広げ、小さな選手も守れるディフェンス力がある。
ロスはベンチからの得点力で貢献するだろうし、試合終盤にはザイオンとイングラムのためにスペースを作ることもできるだろう。

このトレードを行う場合はアダムスのトレードが前提となるがそれは難しいことではないはずだ。

カーターのために10位指名権というのは微妙と思われるかもしれないが、適切に起用をすれば十分に貢献してくれるだろうし、長期契約を結ぶかどうかは選択することができる。上手くいけばザイオンの隣に置く理想的なビッグマンになってくれるかもしれない。

管理者コメント:微妙。マジックがトレードアップを狙う体だと思いますが、5、8、10位では厳しい気がします。WCJも個人的には信用できません。

 

ミネソタ・ティンバーウルブズ

ペリカンズ獲得:マリク・ビーズリー

ウルブズ獲得:ウェス・アワンドゥ、10位指名権、35位指名権

 

ウルブズはサラリー状況が厳しく、大きな契約を動かしたいと考えるとするとビーズリーの獲得のチャンスはあるかもしれない。

ヒールドよりシューターとしてのグレードは少し下がるが、ザイオンやイングラムのプレッシャーを減らすことができるだろう。

またビーズリーはドライブができるため、システム次第ではさらに伸びる可能性もある。

残契約は2年とチームオプションなので扱いやすく、金額も高くない。オフコートでの問題がなければ非常に価値のあるロールプレイヤーになるだろう。

 

管理者コメント:このトレードは普通にやろうとしても成立しないのに、サラリー合わせについて全く触れられてませんね。
この通りに行うにはFAを全員諦めるか、大きなTEを獲得するしかないのですが...
どちらにせよ、ウルブズのニーズはアセットよりも即戦力だと思うので、なしだと思います。



以上です。
なかなか難しそうな案が多いですが狙い所としてはこんな感じなのではないでしょうか。

ヒールドあたりが現実的でフィットもするんじゃないかなと思うんだよなあ(みつを)

 

お読みいただきありがとうございました。

 

 

【和訳】間違いばかりの状況を立て直す Part1:チームがなかなか手放せないとき

引用元:

www.bourbonstreetshots.com

NBAで勝利を収めることは難しい。持続した勝利ないしは優勝への確実な道のりというものはないが、その道のりには課題をさらに困難にさせる多くの落とし穴がある。

このシリーズでは、再建期間中のチームによって為された共通の過ちを検証していく。NBAの歴史には失敗した再建が幾つもあるため、過ちの例を広く探しにいく必要はない。

重要なのは、終わることの無い苦悩に陥っている常敗チームだけを見るのではなくて、困難は乗り越えたものの、その途中で失敗をして頭打ちになってしまったチームにも目を向けるということだ。

これは3部作の構成で、最終回はトレードデッドラインの週に公開する予定だ。

(もうとっくのとうに終わってますね…)

チームがなかなか手放せないとき

ケース対象:デンバー・ナゲッツ、サクラメント・キングス、ニューオーリンズ・ホーン=ペリカンズ、そしてある時点での基本的にほぼ全てのチーム


私が目にしてきた中で最も大きな過ちの1つは、チーム状況が低迷している中で、良い才能はあるが優秀な才能を持ち合わせない選手を保持するために、必要以上に高い金額を支払ってしまうことだ。
このような状況に陥るのは低迷しているチームに限ったことではない。

ただ、優勝争いをし続けるために重要なロールプレイヤーに必要以上の金額を払わされる良いチームや優勝候補のチームと比較して、悪いチームははるかに危険な状況にある。
こういった決断の影響はすぐに現れることは少なく、数年後に現れることが多い。

それでは、デンバー・ナゲッツの過去に遡って、過去の判断ミスがどのようにして将来を苦しめることになったか見ていこう。

 

2014年の10月、オフシーズンの終盤でルーキー契約延長の締め切りが迫っていた。ロスター上には24歳の若きケネス・ファリードがいた。
ファリードは1試合平均で13.7点、8.6リバウンドを記録し、さらにスペインで行われたワールドカップでは、アメリカ代表として成功を収めて金メダリストとなった。

アンドレ・イグダラがチームを去って、ダニーロ・ガリナリがACL(前十字靭帯)の断裂によってシーズンを棒に振った後、ナゲッツはシーズン成績で36勝46敗を記録した。

チーム成績は向上するだろうと楽観的だったナゲッツは、ルーキー契約が終了する前にケネス・ファリードと4年50Mの延長契約を結ぶと決定した。

ナゲッツの上層部の考えは分からないが、常識的に考えると成長している若手選手を長期間に渡って保持したかったと考えていたはずだ。

それはなぜか?NBAにおいて、才能のある選手を獲得するのは難しく、とりわけプレミアではないマーケットであればなおさらだ。
才能のある選手を手放す、ないしは諦めることは確実に勝利の方程式から外れるだろう。

それにもかかわらず、ナゲッツはシーズンを30勝52敗で終え、シーズン半ばにヘッドコーチのブライアン・ショーを解雇した。
翌オフシーズン、ナゲッツはマイク・マローンをヘッドコーチとして雇い、その後の2シーズンでは33勝49敗、40勝42敗になった。

2016-17シーズンの終わり、ナゲッツは3年前と似たような状況下にあった。
ナゲッツはゲイリー・ハリスという才能ある若手選手との契約を延長することに関心を向けていた、上昇気流に乗ったチームだった。

案の定、2017年の夏にナゲッツはゲイリー・ハリスと4年84Mの延長契約を結んだ。
留意すべき点は、ナゲッツはちょうど1年前の2016年にジャマール・マレー(7位)、フアン・エルナンゴメス(15位)、そしてマリク・ビーズリー(19位)をドラフト指名したばかりであったということだ。

 

またしても、ナゲッツは現状で良いチームではないのに市場価値に割増した金額で良い選手ではあるが優秀ではない選手を引き留めようとして、リスクの高い賭けを行ってしまった。

しかし、最終的にナゲッツは良い結果を残した。その次のシーズンは46勝36敗で群雄割拠のウェスタンカンファレンスのプレイオフをぎりぎりで逃し、2018-19シーズンには54勝28敗でウエスタンカンファレンスで2位となった。

二コラ・ヨキッチと、ヨキッチほどではないがジャマール・マレーが成功した。ところで、ファリードとハリスの延長契約は役に立ったのだろうか?これらの決定によるドミノ効果を見てみよう。

https://lh6.googleusercontent.com/Ae5NJOBbd6gHv9HGNDLkZ8JkWUCTsCFFzo1fM_ovvU1eKP4FSYM1Lnyo-umw1ksycO35TZ2-ybs1CwqN_b7rEU4YQfE-RVBq88L-B6HXUl9UFWcYzPRZlUaJwR9ocbipV-qW5Ftr

ハリスとの延長契約から1年も経たずして、ナゲッツはラグジュアリータックスの点で自分たちが不利な状況にあることを理解した。(完全に自業自得による状況なのだけれど)

オーナーはプレイオフに出ていないチームに対してはタックスを払いたくなく、経営陣にサラリーを削減するように指示した。
ナゲッツは、その時点でほとんどローテーションに入ってなかったケネス・ファリードのサラリーをダンプするために1巡目、2巡目指名権を抱き合わせなければならなかった。

ファリードほどではないが、ナゲッツは30勝52敗に終わった2015年の7月に再契約を結んだウィルソン・チャンドラー(彼もまた良い選手だが優秀ではない選手)を動かすために、2巡目指名権と2巡目のスワップ権も抱き合わせる必要があった。

 

 以前に犯したまずい判断を精算するためにナゲッツが指名権を付けざるを得なくなった出来事から1年弱ほど前に、ゲイリー・ハリスの延長契約は締結した。

その後、ナゲッツが84Mのハリスに何が起こっているのか理解しようとしている数年間の間、1巡目の有望株であったマリク・ビーズリーは基本的にずっとベンチメンバーであった。

ビーズリーに代えてハリスをベンチ出場にすることはロッカールームでは受け入れられなかったし、仮にそうしてしまっていたら、大金を支払った選手を見限ったとしてトレード価値はほぼ完全に失われただろう。

3年後、ナゲッツはビーズリー(とエルナンゴメス)の制限付きFAを目前にして、再契約を結ぶ余裕がないと判断し、2020年の22位指名権とサラリーフィラー*1とのトレードで彼らを放出した。

 

純粋に価値の観点で見ると、ナゲッツは15位と19位指名選手を22位指名権(ジーク・ナジ)とトレードしたことになる。
選手の観点から言うと、ナゲッツはビーズリーに出場時間を与えることも(ゲイリー・ハリスが出場時間を貰っていた)、お金もなかった(ゲイリー・ハ以下略)ので、ゲイリー・ハリスより優れたマリク・ビーズリーをトレードしたことになる。

ハリスはルーキーイヤー以来の最低なシーズンを過ごし、来季は20M以上を支払われる一方、ハリスの契約よりも絶対値平均が安いビーズリーは今のところ1試合平均で20.5点をあげている*2(クスリ所持したりライフルを家族に向けたりしてるけどね…)

これは表面上の影響に過ぎない。
ハリスの契約がデンバーの首をどれだけ絞めることになっただろうか?
ドリュー・ホリデーとのトレード交渉において、彼の契約が障害となったことを示唆する情報が多くある。

全ての観点から見て、ファリードとハリスの契約でナゲッツが失ったものは大きかった。

デンバーだけではない

実際にはほぼ全てのチームがどこかの時点でこの過ちを犯している。
チームが低迷している中、優秀ではないが良い選手を保持することに多額のお金をかけることの危険性を説明するために、近年からさらに2つの例を用意した。

サクラメント・キングスを見てみよう。キングスは再建で悪手を打った良いお手本となるだろう。

2018-19シーズン、キングスは39勝43敗でシーズンを終え、ここ12年間で最も良い記録を残した。
そのシーズンの流れに乗って、キングスは優秀ではないが良い選手であるハリソン・バーンズと4年85Mで再契約を結んだ。
気分を良くしたキングスはバディ・ヒールド(彼もまた優秀ではないが良い選手)と4年94Mとハイリスクな延長契約を結んだ。

 

言い換えれば、キングスは39勝43敗したチームを維持するために1億7900万ドルを投資したということになる。

ナゲッツとマリク・ビーズリーと同様に、数年後のディアロン・フォックスの制限付きFAが控えていることにに加えて、保留中のボグダン・ボグダノビッチと契約更新をする期日が迫っていることをキングスは知っていた。
そして、キングスは結局無償でボグダノビッチを失った。

ボグダノビッチは最近延長契約を結んだヒールドの陰に隠れる役割に対してすでに不満を持っていて、キングスはアトランタから提示されたオファーシートにマッチすることで、問題をさらに複雑にさせたくなかった。
キングスはバディのトレード市場で価値を測ろうとしたが、無意味だった。

そして、キングスはバディと出場時間争いをするタイリース・ハリバートンもドラフト指名した。
3月、キングスはシャーロット・ホーネッツ戦での惨敗直後に13勝21敗となった。このチームを維持する意味はあるのだろうか?

キングスと同様に、ペリカンズもチームが低迷しているときに、良い選手だが優秀ではない選手を引き留めるために過剰な支払いをしたことはファンもよく覚えているはずだ。

2012年の夏、当時のニューオリンズ・ホーネッツは、アンソニー・デイビスのためのチームを作るという決断を下した。
21勝45敗の当時のホーネッツは、エリック・ゴードンのフェニックスからのマックス契約のオファーシートにマッチしたのだ。

ニューオリンズのファンにとっての過去のトラウマを掘り起こすつもりはないが、ゴードンとの契約は、ほぼすべての段階でチームを補強する障害となっていた。
ゴードンが在籍していた間、ペリカンズがプレーオフに進出したのは1度だけ。

デイビスのルーキー契約期間中にゴードンのMAXサラリーが計上されていなかったら、ホーン・ペルズの状況はどれほど変わっていただろうか?想像するしかない。

 

学んだ教訓

ここには、組織の将来を妨害するようなやり方を組織に行わせる、多くの認知バイアスや行動経済学の原理が存在している。

チームが持っていない選手とは対照的に、すでに保有している選手のことを過大評価してしまう授かり効果に対する、サンクコスト(過去に投資して回収できない費用のこと。*3)を受け入れられないことによって、チームは何度もこれらの罠に陥ってしまう。

価値判断の誤りは、ほぼ全ての誤った判断の原因であり、この研究ではチームが脆弱なロスター構成に対して倍賭けを行ってしまうという、非常に特殊な過ちを検討している。

これは優勝候補チームの要となる選手(ミルウォーキーのマルコム・ブログごほごほ、オクラホマシティー・サンダーのジェームズ・ハーごほごほ)にお金を出すことと、勝率5割より数試合下に位置するチームにお金を出すことは全く意味が違う。

組織は低迷するチームにいるスター級ではない選手の重要性を過大評価する傾向にあり、2回目の契約の間に自然と改善が起こるだろうと、しばしば自分たちを騙して信じ込ませるのだ。

アスレチックのセス・パートナウはこう書き記している。

これは、チームが優先順位の高い選択肢である選手が成長して失うことになった時、そういった選手が多額のルーキー延長契約ないしは2度目の契約を獲得することへの影響を持つようになる。いきなり、チームがウィングのディフェンスを厚くする必要が出てきた時に、キャップのお金を全て使い果たした!ということになるんだ。


セスは各チームは「バケット・ゲッター(得点を取る選手)」にもっとお金を費やすべきだという文脈においてこの議論を起こしていたが、論理的には同じことが言える。

低迷するチームの優秀ではないが良い選手を維持するためにお金をかけることは、チームが最終的に好転した時に、不釣り合いで高額なものになってしまう。

では、どうすれば(優秀ではないが)良い選手を保持することなしにチームが好転するのだろうか?これは、各NBAチームが自前の選手を保持するために長期的な資金をつぎ込む前に必ず直面する問題である。しかし、これは本当の意味で問題ではない。

確かに、勝利に関してチームごとに優先順位が違うことは理解しているし、オーナーが原因となっていることもある。
しかし、ドラフト、トレード、FAという、才能ある選手を加えるには3つの方法がある。

ドラフトとFAは多くの運が付きものだが、3年ごとにロスターの70%以上が入れ替わるリーグにおいて、トレードは機会を伺うチームには活用可能なものであろう。

毎年、売りにでたい、買いにでたい、はたまた単純に刷新を図りたいチームが出てくる。
私のドラフト研究では、実際のところ選手のトレード価値はルーキースケールの2年目以降に最高点に達する可能性があると示唆している。
もしチームが優秀な選手を獲得したい場合には、若くして才能ある選手が制限付きFAになる前に、より活発的に彼らをトレードすることは、そのための1つの方法だ。

 

この取り組みによって、ある時点で飛躍する自前の才能のある選手を失う機会を与えてしまうのではないだろうか?

もちろんその通りだ。
成長というものは直線的なものではないし、優秀ではないが良い選手が優秀な選手に成長することだって大いにあり得る。しかし、重大な決定を下す組織は、この決断を下すようにさせるバイアスを認識する必要がある。

歴史を振り返った時に、選手を常に動かした(トレードした)場合と、選手を保持し続けた場合とでは、どちらが優位に立つのかということも賭けてみたい。
たいていの場合、飛躍が起きることは無く、向上は段階的なものにすぎない。

そういった選手に割り当てたリソースによって、チームが他のより優れた選手を加えることを積極的に妨げている場合、チームを組み立てる際に長期間不利な影響を与える可能性がある。

これは、バスケットボールで言うところの、ボールが返ってこないことを恐れた選手がパスを出して、より良いシュートが決まると信じることよりも、ひどいシュートを放ってしまうことに等しい。

適用された教訓

ペリカンズはロンゾ・ボールとジョシュ・ハートを制限付きFAとして保持したままトレードデッドラインを迎えることになる。
記事を書いている時点で、ペリカンズは15勝19敗を記録していて、決して良いチームだとは言えない。

ブランドン・イングラムはMAX契約(5年158M)を結んでおり、スティーブン・アダムスは2年35Mの延長契約を受け取っており、そして来年、エリック・ブレッドソーは18.1Mを支払われることになっている。

このチームのサラリーはボールとハートの再契約抜きで、すでに高額となっている。
ペリカンズは、この明らかに良くないチームにボールとハートを引き留める価値があるのかということを自問自答しなければならない段階に来ている。

15勝19敗のチームとって、現在の年間コストの2~3倍になってもボールとハートのスキルを引き留める必要があるほど彼らは重要な存在なのだろうか?

個人的には、両選手へのオファーを積極的にさばいていくと思う。サイン&トレードの可能性はあるが、価値を得る最大のチャンスは3週間後の3/25のトレードデッドラインに起きることになる。
ボールよりもハートのほうが制限付きFAで事を少しばかり進展させやすい状況にあるかもしれない。

彼のクオリファイング・オファー(以下QO)は、ボールの14.3Mに対してたったの5.2Mであり、彼のキャップホールドはボールの28.7Mの1/3程度だ。

制限付きFAでハートが有利なオファーを受けることがなく、ペリカンズが非常に少ない費用で残すことができる可能性は大いにあるが、ボールに同じ博打をしてもよいのだろうか?

ボールの多額のQOとキャップホールドの間には、彼を制限付きFAに至らせることによって、それによる機会費用*4がすでに発生している。

ザイオンのルーキー契約の残り期間とそれ以降にかけて、ボールの契約が1年あたり18~22Mでチームサラリーに計上された時に何が起きるだろうか?

残りのザイオンのルーキー契約期間で、ペリカンズはすでにキャップを超えるチームになることがほぼ確定していて、チームサラリーはさらに高額に膨らんでいくことになる。

だからこそもう一度聞くが、悪いチームを維持することにどれほどの価値があるのだろうか?ボールとの再契約が将来的にどれほどのしかかってくるだろうか?の少ない良いプレーが、デッドラインで前述した見込みある資産(指名権や若手)や将来の選択性を保証してくれるのだろうか?

これらの質問は、今日では答えることが不可能かもしれないが、ペリカンズの上層部が問いかける必要がある質問である。
ザイオンの何とも急速な成長によって、ペリカンズがいつの日か良いチームになるだろうが、ボールにもかかわらず(おそらくボールと再契約することにもかかわらず)、結局はそういうようになるのだろうか?という小さな疑問がある。

今後数か月間で、ペリカンズが外部から多くの才能ある選手をチームに入れる予定が無い限り、ボールに多くを注ぎ込むことが将来の柔軟性に作用するか心配している。

迷ったなら、ゲイリー・ハリスと同じ轍を踏むのはやめておこう。


今回も、とまブラさん(https://twitter.com/nolimitlaltb31?s=20)とのコラボです。
とまブラさんが翻訳、管理者が少し手直しという分担でした。

管理者が普段から参考にしているShamit Duaさんの記事でした。
チーム作りの難しさが分かりやすくまとめられていると思います。

グッドプレイヤーに大金を払うのは危険ですが、良い選手を残さないという決断は簡単ではないところが難しいですね。

こういう視点をもってNBAを見るとより面白いのではないでしょうか。
お読みいただきありがとうございました。

*1:サラリー合わせに使われる選手

*2:今季は最終的に19.6点になった。

*3:ここでは選手の育成のために時間やお金をかけてきたことによって、その費用を回収せずに手放すことに対して心理的な制約がかかることを指していると思います

*4:ある選択肢を選んだ際(ここでは制限付きFAにすること)に、それ以外の選択肢を行使した場合に得ることができた利益のこと

KBのペリカンズとの出会い

こんにちは。
今回はKBさん(https://twitter.com/KBnbaaccount1?s=20)にペリカンズとの出会いを書いていただきました。
KBさんもぺりおさん同様管理者と同時期にペリカンズを応援し始めたようですね。きっかけは全然違いますが...




どうもこんにちは,こんばんは,KBです。

ペリカンズファンとしては珍しくごくまれにペリカンズの絵をアップするのですがそんなに受けはよくない,そんなアカウントを運営する者です。

 

 

他のペリカンズファンの方々が続々と素敵なペリカンズとの出会いを書き綴っていられる中で,恐縮ながら便乗させていただくことになりました(笑)

 

最初に断っておくとぺりおさんと内容被る部分が多そうだったのでそこは端的にして僕は違う部分,NBAやペリカンズを好きになるまでの経緯やニューオリンズという町に惹かれた経緯について書いていこうと思います。

 

 

ペリカンズとの出会い

僕がペリカンズを見るようになったのは2016年頃からでした。

 

ただ,それよりずっと前からNBAをがっつり見ていたかというとそうでもなく,

僕自身中高とバスケ部に所属していたのですが,中学の頃NBAはちょっと小耳に挟む程度で,しいて言うのであれば自分自身怪我をしがちだったのもありなんとなくローズのことは好きだったものの,正直NBAにはあんまり興味はありませんでした。

 

高校に入ってもしばらくはそんな感じです(笑)

ただ,ここで大きな転機がやってきます。

 

 

そう。なんかの行事でとても仲の良い女の子出来たのです。

 

 

 

そうです!KBさんに春がやってきたのです!!!

 

 

春とまで言わないでも

その子といろいろあって遊びに行くことになり,

中学時代も部活か勉強しかしていなかったのでとても楽しみにしていました。

それはもうウッキウキです。

 

何の話をされてるんだろう。これを読んでる皆さんはそろそろそんな考えを浮かべるころでしょうか。あともう少しです。

 

 

そして遊びに行く前日,

次の日のことに思いをはせ

ニコニコしていました。

 

でも世の中そんなに甘くないようです。

 

 

ベットの上で突然右足に激痛が走り,

曲げも伸ばしもできない状態のまま動けなくなり,

夜中に救急車に運ばれ,そのまま入院することになりました。

 

 

こんなことってあるでしょうか?()

 

 

その際半月板損傷と診断されて,結局その子とも遊びに行くことができず

なんやかんやあって数か月後退院した時にはその子に彼氏ができていました。。。

 

 

 

と,そんなKBさんの青春の話はどうでもいいのですがこの入院がNBAに興味を持つことになった大きなきっかけでした。

 

半月板損傷をして元々ちょっと好きだったローズも同じ怪我をしているじゃんということでローズを見ていると自分も頑張れるという感じがしたのでひたすら彼のハイライトだったりを漁るようになりました。

 

これがNBAと僕の大きな出会いです。

 

そしてそれからしばらくして2016年にローズがニックスにトレードされることになりました。

それをきっかけにローズを追っかけてニックスの試合を追うことになるのですが,正直赤・黒のユニフォームじゃないローズに違和感を感じていまいち乗り切れずにいる自分がありました。

 

一方で,それまでローズしか見ていなかったのでブルズ以外のチームは全然知らなかったのですが,ニックスに移籍したことにより“ブルズ以外のチーム”にも目を向けるようになり,この時に初めてペリカンズというチームについて知ります。

 

ここが僕とペリカンズとの最初の出会いです。

 

その後,ちょっと好きだったヒールドとトレードでカズンズがペリカンズにトレードされ,ツインタワーかっけえから入り(ここら辺はぺりおさんと一緒ですね),戦績自体はそんなに良くなかったですが次第にのめりこむようになり,その次の年にカズンズが大怪我をし,やりきれない気持ちになっていた時にはもうペリカンズのファンでした。

 

ここからPORとのシリーズでのホリデーたちの活躍をみて感動し,一生ペリカンズを応援したいと思えるようになっていきました。

 

 

ニューオリンズという町

ペリカンズを応援するようになりしばらくして僕も大学生になりました。

そのころにはどっぷりとNBA沼にはまっていたので漠然とアメリカにNBAを見に行けたらなぁとか考えてました。

 

そんなある日エースであるADがトレードを要求し,チームを去ることになるという情報が入ります。

これは,まずい!!ADのペリカンズとしての姿を見ずに終わってしまう!!

そう思った僕は死ぬ気でバイトし,お金をためてニューオリンズに行くことを決意することになります。

 

この旅行で出会った人たちがペリカンズと結びついたニューオリンズという町に愛着を持つようになったきっかけでした。

 

当時周りの友達もニューオリンズってどこ??って感じで大金をはたいて見知らぬ土地にいこうなどという友達がいるわけもなく一人で旅行に行くことになったのですが

正直めちゃくちゃ心細かったです。

 

そんな中で初めてペリカンズのホームゲームを見たときに出会ったのが黒人のぽっちゃりおじさんです。

 

彼は僕の一つ開けて隣の席に座っていた人で,奥さんと二人で来てたようですが奥さんはあんまり興味なかったようで自然とその人と二人で見ることになりました。

当時優勝候補だったTOR相手にランドルやフランクくんたちが奮闘する姿を見て興奮し,僕のつたない英語でもめちゃくちゃ楽しそうに話してくれるすごい良い人でした。

 

ノリが良すぎて最後にはなぜか息子さんとスカイプ通話するという状態になったときは

さすがに「。。。。???」ってなりましたが,,,

 

 

リアルで同じペリカンズファンの人と会ったのはあの時が初めてで自分以外のファンの存在を初めて身近に感じた経験でしたし、同時に何故かそれが堪らなく嬉しかったのを覚えています。
あの人のおかげで本当の意味でペリカンズを応援することに充実を感じるようになったと思いますし,同時にニューオリンズという町が好きになりました。

たまにちゃんと連絡先とか交換しとけばよかったなって後悔します。

 

もうひとり,Ayakoさんとの出会いも僕にとってすごく大きいものでした。

Ayakoさんは僕がニューオリンズに旅たたんとした時に(たしか)SIMカードがどこで手に入るのか??みたいなツイートにどこからともなく教えていただいたという何とも不思議な出会いをした方です(笑)

 

 

Ayakoさんはニューオリンズの音楽がとても好きでニューオリンズ音楽について年中無休で投稿しているような方なのですが,帰国後にはAyakoさんを通じて度々ニューオリンズ音楽に触れることになり,ちょっとずつ興味を持つようになりました。

 

そしてその影響もあってかペリカンズのハーフタイムショウに出演するバンドからニューオリンズ音楽もよく聞くようになり,Hot8やDr.John達と出会い少しずつニューオリンズの音楽,そしてニューオリンズの町が好きになっていったという感じです。

 

 

正直初めてのニューオリンズ旅行は事前知識がなさ過ぎてベニエ付き観戦旅行ってかんじだったんですがその中で出会ったものや人たちからその後色々なものをもらい,

今ではニューオリンズという町は僕の第2の故郷といっても過言ではないくらい大きな存在になりましたし,NFLとかも普通にSaintsとかを応援するようになりました。

 

 

ADやホリデーが移籍してしまったように今後何が起こるかわからないですがどれだけ時がたち,どれだけ人が入れ替わろうともニューオリンズのペリカンズの優勝だけは生きて見届けたいです。

 

長々と書き綴ってしまいましたが最後まで読んでいただきありがとうございました(笑)


KBさんの春の話は梅雨なので置いておいて、怪我でペリカンズと出会うというのはなんとも運命的ですね。

ツインタワーは夢がありますよね。
個人的にはAD、ランドル、ミロティッチの3PFも好きでした。

今はツインタワー感はないですが、リーグで唯一スタメンビッグマンが2人ともスリーを打てないチームということで完全独自路線なのは変わりませんね。

管理者はニューオリンズの文化には疎く英語も話せませんが街の雰囲気は好きでしたね。
イートワン・モーアのユニフォームで応援していたら現地ファンにナイス、と言われたのもいい思い出です。

”カンマの使い手”KBさん、これからもよろしくお願いします!